お役立ち

「自社の商品が、実際にどう受け止められているのか分からない…」
「買ってくれた人の声が、なかなか自分たちまで届かない…」
メーカーの担当者さまから、そんな悩みをよく耳にします。
メーカーの商品は、店舗やECサイト、代理店などを通して購入者のもとへ届くことが多いものです。
そのため、商品を使っている人の声を、メーカー自身が直接聞く機会は意外と限られています。
届くのは、売上の数字や販売店からの報告、そして問い合わせやクレームといった一部の声が中心になりがちです。
一方で、メーカーの担当者の方は、日々こんなことが気になっているのではないでしょうか。
自分たちの商品はどう受け止められているのか。
買ってもらえる理由は何なのか。
改善したほうがよい点はどこにあるのか。
こうした問いに向き合うために、商品アンケートを検討する方も多いはずです。
この記事では、メーカーが商品アンケートを行う意味と、エンドユーザーの声を集めにくい理由、そして声を直接受け取るための考え方や進め方を整理しました。
商品企画・開発、マーケティング、お客様対応のご担当者の方に参考にしていただける内容です。
ぜひ、最後までご覧ください。

商品アンケートの大きな目的は、お客様がその商品をどう受け止めているのかを知ることです。
つくり手が「こう使ってほしい」「ここが良いところだ」と考えていることと、お客様が実際に感じていることは、必ずしも同じではありません。
たとえば、つくり手が力を入れたポイントが、あまり気づかれていないことがあるかもしれません。
反対に、あまり意識していなかった部分が、お客様にとっては大きな魅力になっていることもあります。
つくり手の想いとお客様の実感のあいだにあるズレを知ることが、商品アンケートの出発点になります。
商品アンケートで集めた声は、商品の改善や次の商品づくりを考えるときの判断材料になります。
社内の経験や感覚だけで判断していると、どうしても思い込みが入り込みやすくなります。
お客様の声という裏づけがあれば、「なぜこの改善が必要なのか」「どこを優先して直すのか」を、迷いにくくなるはずです。
声を手がかりにすることで、商品づくりの判断がぶれにくくなります。
商品の方向性を決めるときには、開発、営業、マーケティング、お客様対応など、さまざまな部署の考えをすり合わせる場面があります。
そんなとき、お客様の声という共通の材料があると、話し合いが進めやすくなります。
誰かの意見ではなく、お客様の実際の言葉を手がかりに話せるため、部署をこえて同じ方向を向きやすくなるでしょう。
商品アンケートは、社内で商品の方向性を共有するための土台としても役立ちます。

メーカーが商品アンケートで難しさを感じる一番の理由は、購入者と直接つながる接点が少ないことです。
商品を売る場面は、店舗やECサイト、代理店などが担っていることが多く、誰がどこで買ったのかが、メーカーには見えにくいものです。
連絡先を知らないお客様に、あとから声を届けてもらうのは簡単ではありません。
接点がないために、そもそもお客様の声を聞く入口がない、という状態になりやすいのです。
メーカーに直接届く声は、問い合わせ窓口に寄せられるものが中心になりがちです。
そうした声には、不具合や不満など、どうしても気持ちが強く動いた場面のものが多くなる傾向があります。
もちろん、こうした声も大切です。
ただ、それだけで商品の評価を判断してしまうと、全体の受け止め方とずれてしまうかもしれません。
商品を日常の中で使っている多くのお客様の声は、なかなか表に出てこないのが実情です。
実は、商品を気に入って使い続けているお客様ほど、メーカーに声を届けようとはしないことが少なくありません。
特に不満がなければ、わざわざ連絡をしようとは思わないものです。
ホンネPOSTでは、気に入って応援してくれているが声をあげないお客様のことをサイレントファン、不満があっても声を上げずに静かに離れていってしまうお客様をサイレントロス、合わせてサイレントカスタマーと呼んでいます。
メーカーの商品でも、サイレントファンの「ここが好き」という声や、サイレントロスの「実はここが合わなかった」という声は、なかなか見えてきません。
サイレントファンやサイレントカスタマーについては、こちらの記事でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

商品の評判は、販売店のレビューやSNSの投稿からも知ることができます。
こうした声は、お客様が自分から発信した声として参考になる一方で、メーカーが知りたいことに答えてくれるとは限りません。
たとえば、レビューは商品を買った直後の感想に偏ることがあります。
SNSは、話題になった商品や、強い印象を受けた商品に投稿が集まりやすいものです。
どれも大切な手がかりですが、それだけでは見えない部分が残ります。
こうして見ていくと、メーカーが購入者の声を集めるには、自分たちから声を受け取るための入口を、あらためて考えておく必要がありそうです。
こうした声の集め方や活かし方について、ホンネPOSTの考え方をまとめた資料もご用意しています。
商品の向こう側にいる購入者の声をどう受け取るかを考えるうえで、参考にしていただける内容です。
ご興味のある方は、ぜひあわせてご覧ください。


メーカーが特に知りたいことのひとつが、自社の商品が選ばれている理由です。
価格なのか、味や使い心地なのか、見た目やパッケージなのか、あるいは安心感や信頼なのか。
つくり手の想定とは違う理由で選ばれていることも、少なくありません。
あわせて知っておきたいのが、選ばれなかった理由です。
同じ売場に並んでいた他の商品を選んだ人は、何が決め手になったのでしょうか。
一度買ったあとで、買わなくなった人の理由も気になるところです。
選ばれる理由と選ばれない理由の両方が見えると、商品の強みと弱みをより正確につかめます。
商品の改善点を知ることも、商品アンケートの大切な役割です。
使いにくいところ、分かりにくいところ、もう少しこうなっていれば嬉しいという気持ちなど、お客様が日常の中で感じている小さな気づきが、改善のヒントになります。
もうひとつ見落としたくないのが、使われ方です。
つくり手が想定していなかった場面で使われていたり、思いがけない人に選ばれていたりすることもあります。
想定外の使われ方は、新しい魅力や、次の商品のヒントになるかもしれません。
お客様の声は、新商品の企画やリニューアルの手がかりにもなります。
いまの商品に足りないところや、お客様がまだ満たされていない気持ちが見えてくると、次に何をつくるかを考えやすくなります。
リニューアルをした場合は、変えた点がどう受け止められたのかを知ることも大切です。
良くなったと感じてもらえたのか、前のほうが良かったと思われていないか。
商品を変えたあとの反応を確かめることで、次の判断に自信が持てるようになります。

最初に、何のために声を集めるのか、誰の声を聞きたいのかを決めます。
「商品の改善点を知りたい」「選ばれる理由を知りたい」「リニューアルの反応を知りたい」など、目的によって、聞きたい相手や集め方が変わってきます。
たとえば、はじめて買った人の声が知りたいのか、繰り返し買っている人の声が知りたいのかでも、見えてくるものは違います。
目的と相手をあらかじめ決めておくことで、集まった声を活かしやすくなります。
次に、お客様が声を伝えるための入口を選びます。
商品の場合は、商品そのものや、お客様が手に取る場所に入口を置くという考え方があります。
たとえば、パッケージや同梱物、購入後に届くメッセージ、店頭の案内などです。
お客様が自然に気づける場所に入口があると、声を届けてもらえる可能性が高まります。
どの入口が合うかは、商品の種類や買われる場所によっても変わります。
声を集めるタイミングも、集まる声の中身に影響します。
買った直後、使い始めた頃、使い切った頃など、タイミングによってお客様の感じていることは変わっていきます。
買った直後は、期待や第一印象が強く出やすいでしょう。
使い続けたあとは、良かった点や気になる点が、より具体的に見えてくるかもしれません。
知りたいことに合わせて、声を受け取る時期を決めておくことが大切です。
声が集まったら、内容を整理して、全体の傾向をつかみます。
最初から細かく分けようとせず、まずは多く出てきた話題や、気になる声を拾っていくことから始めるとよいでしょう。
ひとつひとつの声を読み込むことも大切ですが、似た声がどれくらいあるのかを見ることで、優先して取り組むことが見えてきます。
商品の強みにつながる声と、改善につながる声を分けておくと、社内で共有しやすくなります。
最後に、集めた声を関係する部署へ共有し、実際の取り組みにつなげます。
せっかく声を集めても、担当者のところで止まってしまっては、活かされません。
開発、営業、マーケティング、お客様対応など、それぞれの立場で気づくことがあるはずです。
声を共有する場をつくり、「次に何をするか」まで決めておくと、集めた声が動きにつながります。

メーカーが購入者と接点を持つ方法のひとつが、パッケージや同梱物に声を伝えるための入口を置くことです。
商品を手に取ったときに目に入る場所であれば、お客様が自然に気づきやすくなります。
たとえば、QRコードなどを通じて、お客様が自分のタイミングで声を届けられるようにする考え方があります。
お客様が「伝えたい」と思ったときに、すぐ伝えられる入口があることが大切です。
手間がかかると感じると、せっかくの気持ちも届かないままになってしまいます。
お客様の気持ちが動くタイミングは、商品を使い始めたときや、使い切ったときなど、いくつかあります。
そのときに声を伝えられる入口があると、より具体的な声が集まりやすくなります。
たとえば、使い切って次の商品を選ぶ場面は、また買いたいと思うか、別の商品にしようと思うかを分ける大切な瞬間です。
こうしたタイミングで届く声は、商品の評価を知るうえでも、貴重な手がかりになります。
メーカー単独で入口をつくるだけでなく、販売店や店頭の取り組みと組み合わせる方法もあります。
売場の案内や、店頭のポップなどで、お客様に声を伝えてもらうきっかけをつくる方法です。
ただし、販売店に負担をかけすぎないことも大切です。
販売店にとっても無理のない形で進められるよう、あらかじめ相談しておくと、続けやすくなります。

商品アンケートというと、選択肢から選ぶ形式を思い浮かべる方も多いかもしれません。
こうした形式は、集計しやすく、全体の傾向をつかむのに役立ちます。
一方で、選択肢だけでは、お客様が実際にどう感じたのかまでは見えにくいことがあります。
たとえば、「満足している」と答えた人が、何をきっかけに、どんな場面でそう感じたのかは、選択肢からは分かりません。
買った理由や、使い続けている理由は、お客様自身の言葉にこそ表れることが多いものです。
このように、選択肢だけでは見えにくい声があることは、アンケートで本音が引き出せないとお悩みの方にも共通しています。
その背景や対策については、こちらの記事でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

メーカーが商品の声を集めるときに、もうひとつ大切にしたいのが、自分たちに直接声が届く仕組みをつくることです。
販売店やレビューサイトを通した声は、間に人や仕組みが入るぶん、どうしても伝わる内容が限られてしまいます。
お客様の言葉が、そのままつくり手に届くことには、大きな意味があります。
同じ内容でも、お客様が自分の言葉で伝えてくれた声は、気持ちや場面が伝わりやすく、商品づくりの手がかりになりやすいからです。
直接届く声があると、社内での受け止め方も変わるかもしれません。
数字だけでは動かなかった議論が、ひとつの具体的な声をきっかけに動き出すということも、起こり得ます。
お客様の声を増やすためには、気軽に伝えられる入口があることが欠かせません。
「協力してあげよう」と思ってもらうのではなく、「ちょっと伝えてみようかな」と自然に思える入口です。
身構えずに思いを伝えられる入口であれば、これまで声を届けていなかったお客様の気持ちも、届きやすくなるはずです。
特に、商品に満足していて、とくに不満もないお客様の声は、こうした入口があって初めて届くものかもしれません。
また、届けた声に反応が返ってくると、お客様は「見てもらえている」と感じやすくなります。
その実感が、また声を届けたいという気持ちにつながっていくでしょう。

集めた声は、できるだけ早く商品改善に反映することで、より価値が高まります。
時間が経つほど、お客様の気持ちや状況も変わっていくからです。
すべての声にすぐ対応するのは難しくても、小さな改善から始めてみることはできます。
パッケージの表記、使い方の説明、お客様への案内など、取り組みやすいところから見直すだけでも、お客様の反応が変わることがあります。
声を活かすには、関係する部署に届けて、同じ材料を見ながら話し合うことが大切です。
開発は商品の改善に、営業は販売店への説明に、お客様対応は問い合わせへの回答に、それぞれ活かせます。
同じ声を見ていると、部署ごとの考え方のズレが少なくなります。
定期的に声を共有する場をつくっておくと、集めた声が日常の業務の中で活きやすくなるでしょう。
声を集めたあとは、お客様に何かしらの反応を返せると、関係が続きやすくなります。
商品に反映できたことを伝えたり、いただいた声に感謝を伝えたりするだけでも、お客様の気持ちは違ってきます。
メーカーは、普段お客様と直接やり取りする機会が少ない分、声を受け取ったあとの反応が、関係づくりの大切な一歩になります。
お客様が「自分の声が届いた」と感じることで、その商品への愛着も、少しずつ深まっていくかもしれません。

ここまで、メーカーが商品アンケートを行う意味から、声を集めにくい理由、基本的な集め方、そして声を直接受け取る考え方までをお伝えしました。
メーカーの商品は、販売店やECを通してお客様のもとへ届くため、つくり手が購入者の声を直接聞く機会は、どうしても限られます。
届く声がクレームや問い合わせに偏ったり、満足しているお客様の声が表に出にくかったりと、見えている声と実際の受け止め方のあいだには、ズレが生まれやすいのが実情です。
だからこそ、商品アンケートでは、まず何を知りたいのか、誰の声を聞きたいのか、どんなタイミングで受け取るのかを整理することが大切です。
選ばれる理由や選ばれなかった理由、改善点、使われ方など、知りたいことが整理できると、声の集め方も、集めたあとの活かし方も、見えてきやすくなります。
もうひとつ大切にしたいのが、お客様が気軽に声を伝えられる入口を、自分たちの手でつくるという考え方です。
パッケージや同梱物、購入後のタイミングなど、お客様が自然に気づける場所に入口があれば、これまで届いていなかった声が、少しずつ届くようになるかもしれません。
選択肢だけでは見えにくい本音や、満足しているお客様の声が、自分たちに直接届くようになれば、商品づくりの判断も、社内での話し合いも、より確かなものになっていくはずです。
とはいえ、自社の商品にどんな入口が合うのか、どんな声を知りたいのか、何から始めればよいのか、迷うこともあるかと思います。
そんなときは、まず自社の商品について、どんな声が届いていて、どんな声が届いていないのかを整理するところから始めてみるのもひとつの方法です。
商品の向こう側にいるお客様の声を、自分たちの手元に直接届く形にしていくことが、これからの商品づくりを支える大きな力になるはずです。
お客様の本音の引き出し方や、アンケートの活用の仕方がわからないとお悩みなら…
アンケートは、項目を並べるだけなら誰でも作れます。
しかし、選択肢の作り方一つ、質問の順番一つで、顧客の回答は簡単に偏ってしまいます。
また、本当に難しいのは「集まった回答をどう分析し、どう次の打ち手に活かすか」なのです。
「回答は集まったけれど、結局どこを改善すればいいか分からない……」
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